痛みが少ないやさしい鍼とは?

鍼刺激の痛みの感じ方は、その方が訴える症状や、打つ場所、個人の感受性などにより異なります。
鍼を打つ場所
鍼を打った時のチクっという痛みは、皮膚に分布する痛点が多い箇所で感じやすいです。
その場所は腕や太ももの内側など日が当たらない陰の部分で、皮膚が薄く柔らかい部分です。
そのような場所でも痛みを感じにくいように工夫された方法で鍼を打ちます。
管鍼法という繊細な打ち方
江戸時代の鍼灸師・杉山和一が考え出した鍼の打ち方です。
ストロー状の管に鍼を通し、筒を皮膚に押し当てた状態で鍼を打ちます。
この筒を押し当てることで痛みを感じづらい状態を作り出します。
また、鍼が通過する部分の皮膚をしっかり張らせ、そこを瞬時に鍼が通過するので、痛みが最小限に抑えられます。
個人差がありますが、打たれたのがわからないと感じる方もいるほどです。
杉山和一 ー Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%89%E5%B1%B1%E5%92%8C%E4%B8%80
鍼が細い
お身体に使用する鍼の太さは 0.18mm。
一般的に採血に使用する注射針で外径が0.7~0.8mmだそうですから、その1/4の太さということになります。
打つ場所や、その方の症状・体質により、太さを変えて使用します。
蚊の口 | 髪の毛 | 鍼 | 注射針 |
0.05 mm | 0.08 mm | 0.18mm | 0.7mm |
蚊に刺されても痛くないのに、注射が痛いのはなぜ? ー 毎日新聞 https://mainichi.jp/articles/20180619/kei/00s/00s/010000c 髪の太さと断面の形 ー 花王 https://www.kao.com/jp/haircare/hair/1-7/ 静脈採血 ー 医学出版 https://www.igaku.co.jp/pdf/kihonrinsho-02.pdf
個人の感受性について
その方の症状や年齢などによって、痛みの感じ方が違います。
症状として痛みに敏感になっている方は鍼灸の鍼も感じやすいですので、この方には更に細い鍼をご使用いたします。
また、小児には刺さない鍼(鍉鍼=ていしん)で対応いたします。
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いらして下さる全ての方に、やさしく丁寧に施術させていただきます。
ご心配なことがありましたら、なんでもお聞きになってください。