自宅灸のやり方

鍼灸施術の最後に、ご自宅でお灸を据えたいとおっしゃる方・私がお灸をお勧めしたい方へ、オススメのツボに点をつけさせていただいています。
その場でお伝えしている、自宅でのお灸のしかたを書いておきます。
用意するもの
ペン、ライター、灰皿、お灸(台座灸)
自宅灸の準備
灰皿に水を入れておきます。
自宅灸のしかた

1. お灸を据えたいツボを探したら、ペンで軽く点をつけます。

2. お灸のシールをはずして、利き手と逆の親指の付け根あたりに軽く貼り付けておき、ライターの火の先端にお灸の先端を近づけて火をつけます。
※ 炎を垂直にしておいて、そこにお灸を近づけていくとよいです。

3. ツボにつけた点の上に、お灸を貼り付けます。

4. 煙が出ているうちは熱さがほとんどありません。煙が消えると熱が伝わってきます。
5. お灸の台の部分(台座)を触ってみて冷えていれば取ってください。
毎日の習慣に
毎日の習慣にする場合、週に1日、休灸日を作ってやってみてください。
一般的に1日のうちでむいているのは寝る前の時間帯です。眠る前にゆったりする準備を整えるのに向いています。
(目的によって更に効率的な時間帯があるときにはお伝えしています)
毎日同じタイミングですえることで、生活リズムを整える助けになることが見込めます。
1日1回、お灸の温かさを感じながら何もしないでじっとしている時間を味わってみてください!
お灸をしてはいけないのは、
以下の方はお灸を使用しないでください。
- 肝炎の人、がん・悪性疾患に罹患している人、アレルギー・ショック体質の人、ペースメーカー使用の人、神経・精神的過敏体質の人、難聴の人
- 肌に異常がある人(皮膚炎・湿疹)
- 化膿している人
- 飲酒の前後や、お酒に酔っている人
- 体調が著しくすぐれない人
- 体力が著しく低下している人
- 入浴・激しい運動の前後(約1時間)
- 発熱している人
以下の部分にはお灸をしないでください。
- 傷や炎症のある箇所(やけど・外傷・化膿など)
- 汗をかいている箇所
- 皮膚移植した箇所
- 疼痛の激しい箇所
- 刺青を施している箇所
注意事項
- 妊婦さんは鍼灸師に相談してからお灸をしてください。
- 湿疹など、皮膚に異常があるところには行わないでください。
- お風呂上がり、運動後など発汗している時などは避けてください。皮膚が濡れている状態で行うと、やけどや水ぶくれの可能性があります。
- 強い熱さを我慢せず、チリチリするようなら途中で取ってください。
- 火が消えているように見えても中で燃えていることがあります。捨てるときには水をかけて、消えていることをしっかり確認してから捨てましょう。
コツ
火が怖い?
案外、お若い方で「ライターで火を点けるのが怖い」という方がいらっしゃいます。
チャッカマンタイプのライターだと、指先から離れた場所で火がつきますから、怖さが少し減るかもしれません。

お灸しても温かさを感じない?
身体の冷えているところは温かさを感じにくいです。
お灸の温かさを感じにくいときには連続して2〜3個据えてもいいでしょう。
そのときには、1回目のお灸を外して水ぶくれができていないことを確認してから次のお灸を据えてください。
お灸の煙が…
お灸の煙のにおいを嗅ぐとリラックする、という方がいる反面、お灸のにおいがキツイ、家の中でお灸の煙が立つのがちょっと…という方もいらっしゃいます。
市販のお灸(台座灸)は「もぐさ」というよもぎの葉っぱを乾燥させたものを使っているのが主流ですが、もぐさを炭化させた煙が出ないタイプや、お香のようなかおりのアロマ灸などもあるのです。
ドラッグストアなどで市販されている「せんねん灸」には色々なタイプのものが出ていますからチャレンジしてみるとよいでしょう。