夏バテ防止に「ほうろく灸」

勝手に妄想して開催してみた、妄想いきいきほうろく祭りその2です。
その1はこちらです。
「ほうろく灸」とは
「ほうろく灸」の「ほうろく」とはなんだろう。
私は北海道出身で、少なくとも身の回りで「ほうろく」を見たことはありませんでした。
低温で焼かれた素焼きの土器で、形は底が平たく縁が低い。茶葉、塩、米、豆、銀杏などを炒ったり蒸したりするのに用いる。特に「焙烙蒸し」とよばれるときもある。
焙烙 – Wikipedia
というものだそうですが、お灸に使うために購入した「ほうろく」は、仏具店で入手しました。
なぜ仏具店かというと、お盆の迎え火・送り火に使う道具でもあるからです。
なのでお寺のお灸に利用されている、というつながりがあるのですね。
「ほうろく灸」とはどんなお灸か
このページの先頭の写真が「ほうろく灸」をやっているところです。
皿をひっくり返して頭にのせて、そのてっぺんでもぐさを燃やす。
神楽坂の坂の途中にあるお寺、善国寺のホームページでは以下のように説明されています。
夏の土用の時期に行われる日蓮宗の修法行事。 江戸時代から続けられているまじないで頭に「ほうろく」をかぶせ、その上に火のついたもぐさを乗せて祈祷を行い、頭痛封じ、夏負け、夏バテ防止のご利益を得ることが出来る。
毘沙門天 善国寺 ほうろく灸
日蓮宗の修法行事だったのですね。
頭に被せてお灸をしている様子を写真で見ると、百会というツボに皿の面をピンポイントで当てて熱刺激を加えていることが分かります。
これは気持ち良いかもしれない。
「ほうろく灸」にチャレンジ
さっそく「ほうろく灸」にチャレンジです。
結構煙が出るもぐさを使うため、お庭で実施しました。

ほうろくをひっくり返した上に、もぐさを置き火をつけてある程度火がまわり、もぐさ全体が黒くなったあたりで頭に乗せます。
最大限に熱くなる時には、素焼きのほうろくに触れないくらいの熱さになるため、手ぬぐいをクッションに置きます。
頭のてっぺんの「百会」というツボに当たるように意識しつつ、ほうろくを持っています。
(なお、お灸の施術にはきゅう師免許が必要です。念のため)
「ほうろく灸」気持ち良い!!
熱くなってきても、「熱い!」というよりは「ピリピリする」「チリチリする」という感覚です。
終了後、ほうろくを頭から取ると、頭の上を吹き抜ける風がスーッとして気持ちがよいです。
個人的な感想では、頭がスッキリして、手足が温まり、その晩しっかり眠れました。
「頭寒足熱」が身体にとって良い状態で、どんな感じだろう?と思いながらやってみたわけですが、頭が蒸らされて熱くなるわけではなく、ピンポイントで百会への熱刺激はまさに百会へのお灸なわけです。

百会は鍼もお灸もするツボで、私は以前百会へ100壮(お灸を数える単位は壮(そう)といいます)のお灸を受けたことがあり、緊張がとけて大変気持ちが良かったことを思い出しました。
また、痔疾の特効穴として有名で、その患者さんが来られるとよくお灸をしているツボでもあります。
なかなか言いづらいかもしれないですが、お伝えいただければしっかりお灸させていただきます。