どうにも寝付けないとき何すればいい?【入眠困難・入眠障害】

不眠症の中でも、寝つきが良くないタイプが「入眠困難」「入眠障害」といいます。
寝付けない時間の目安は20分です。
布団に入ったのに寝付けない、なかなか眠れない、寝ようとすると寝られない、ただただ眠くならない、眠いのに眠れない、など、いろいろな方がいるようです。
このページでは、
「ストレスや考え事による寝つきの悪さに対して、試してみるといいことが結構あるよ」
ということを中心に述べていきます。
寝つきが良くない・入眠困難の原因
考えられる原因は不眠症に同じです。ご参照下さい。
考え事などでリラックスできずなかなか眠れない、ということを、鍼灸のに来られる方からよく聞きます。
ストレスと緊張は、スムーズな寝つきを妨げます。
夜に体内時計がスイッチして副交感神経が優位になり、体を休ませる態勢に入るのが自然な状態です。
しかし、夜に考え事や過剰な刺激があることなどで、うまく神経がスイッチできず交感神経優位の状態が続いていると、興奮状態が続いてスムーズに寝付くことができなくなります。
以下のページもご参考にされてください。
東洋医学的には、入眠困難はこう考えます
不眠そのものは、精神活動をつかさどる「心」という部分の不調が関係すると考えられています。
考え事をしてしまう・興奮して眠れない、眠くならない
ストレスによる入眠困難は、感情の動きを調節する「肝」の不調が、精神活動をつかさどる「心」という部分へ影響して起こると考えます。
考え事をして眠れない・興奮して眠れないなどは、「肝」の気の流れがずっと同じところで滞っているうちに熱を発生し、それが「肝」のご近所にいる「心」にも伝わって不調となって寝付けなくなります。
寝つきが悪くても、寝てしまえば朝まで眠れる
この場合は、感情の動きを調節する「肝」の不調によるもの。
「肝」の気の流れがずっと同じところで滞っていることが原因です。
なんてことはないけど寝付けない
また、別になんてことはないけど寝付けないという場合には、加齢が原因のことがあります。
これは「腎」に貯蔵されていて年齢とともに消耗していく生命のエッセンスや、そこから生まれる血、潤す成分などが消耗されている状態です。
心配で寝付けない
くよくよ心配したり、眠れないこと自体を心配したりして寝付けないのは、思い悩む感情と関連づけられる「脾」の機能に不調があると考えます。
エネルギー不足で寝付けない
消化の調子があまり良くない人の場合、消化と関連が深い「脾」の機能が不調で、食べたものをエネルギーにうまく変えられず、精神活動をつかさどる「心」への栄養が足りなくて、不眠につながります。
鍼灸治療ではこのようなことも加味してして、使うツボを考えます。
寝入りを良くするために、自分でできるセルフケア
ストレスが原因で寝つきが良くない人が、寝つきをよくするためには、ストレス管理がキモになります。
夜眠ることを前提とした過ごし方を書いてみます。

日中の過ごし方
- ストレスの原因になっている事を考える時間は1日○分間、と決めて思いっきりその時間だけ考えて、それ以外の時間は手放す。
- ストレスになっていることを、紙に書いて吐き出してしまう。
- 少し発汗する程度の運動をする。
- 昼寝・夕寝・うたた寝をしないようにする。
寝る前までの夜の過ごし方
良い | 良くない | |
目 | 本を読む | 激しいテレビ番組・ スマホ・激しいゲーム |
耳 | 心地良い音楽 | 激しい音楽 |
鼻 | ほんのり香る好きな香り | 強い香り ※覚醒する成分の精油には注意 |
飲み物 | ハーブティ、穀物茶 | コーヒー、お茶、 ココア、アルコール |
運動 | ストレッチ、軽いヨガ | 激しい運動 |
お風呂 | ぬるめのお風呂 | 熱いお風呂 |
夕食 | 就寝3時間前までに摂る | 辛すぎる食事、脂っこい食事 |
寝る直前にやると良いこと
寝る直前にすることと、それを行う順番を決めておいて毎日実行することで、心身の寝る準備が整います。
お灸で温まったり、やさしいツボ押しはリラックス効果あり。寝る前のルーティンに組み込んでみてください。
入眠困難・入眠障害にオススメのツボ
布団に入っても寝られない時に
論理的な考え事、仕事の事、答えがない悩み事などが続かないように、以下のことを試してみてください。
- 呼吸にだけ集中して、腹式呼吸をする。
- アリス式睡眠法 … 「2分で眠りに落ちる」米軍式最強睡眠法が公開される! 96%の兵士が成功、10秒間○○をつぶやき…! − TOCANA
- シャッフル睡眠法 … 眠れぬ夜に試してみたい「シャッフル睡眠法」 あっという間に眠りに落ちると海外で話題 − NewSphere
- 起きて違う部屋で他のことをして眠くなってからもう一度布団へ
今日の内容からわかったこと
夜興奮していると、寝つきが悪くなる
→ 夜はリラックスして過ごすことが理にかなっていて、寝つきにも良い。
寝つきの良い睡眠の入眠までの過ごし方で、結構やれることがある
→ 日中、夜、寝る前、それぞれの時間帯でできるストレス管理の方法がある。また、過ごし方で思い違いがなかったか、確認しておこう。
東洋医学的には入眠困難の考え方のパターンがいくつもある
→ 東洋医学的に入眠困難の対応があることをお伝えしました。セルフケアでおすすめしたツボ押しやお灸を、タイプに合ったツボにするのもいいですよ。
また、脈やお腹や舌を見ることにより、細かくその方の状態を推し量ることができます。
自宅灸・自宅ツボ押しに最適なツボは、鍼灸師にご相談ください。